ここ数年、日本では投資ブームが広がっています。
長期資産運用は誰でも実践でき、将来の資産をより大きくできる可能性がある仕組みではありますが、正しく理解しないまま遠ざけてしまっている人がまだまだ多いのが実態ではないかと思います。
そして闇雲に始めて失敗してしまう人も少なくありません。
そんな人の助けになればという思いで、長期資産運用の未経験者ないしは初心者が抱きがちな誤解について、私なりの知見で解説したいと思います。
この記事を読んでいただき、長期資産運用を始めていただくきっかけになれば嬉しいです。
1.投資ってギャンブルでしょ?
長期資産運用もいわば投資の一つです。
同じ投資に括られるFXや個別株の短期売買では、日々のチャートの変動によって買い時、売り時を見計らう必要があり、これを見誤って大損する人も少なくありません。
それらは確かにギャンブル性は強いと言えます。
一方で、長期の資産運用は根本的な理論や手法が異なります。
20年、30年といった長い時間をかけて、経済成長に対しての投資を淡々と続け、その還元を受けながら資産を大きくしようというものなので、そこにギャンブル性はありません。
ドラマや映画であるような、気が狂うほどの巨万の富を一瞬で掴み取ろうというものではないのです。
2.損…しないよね?
ファンド商品の価格は日々上下動を繰り返すので、下落局面においては自分が積み立てた金額よりも資産評価額が低くなる、いわゆる元本割れを起こすことがあります。
元本割れしているときに利益確定(保有していたファンド商品の口を売却する)すると、損失が確定してしまいます。
逆に、下落局面でもファンド商品の口を保有し続け、プラスに転じるのを待ってから利益確定すれば損はしません。
利益確定のタイミングは自分で決められるので、下落局面こそあせらず淡々と続けましょう。
3.価格があがり始めたら長期資産運用を始めようかな
SNSでもよく見かける発言です。
買いたいと思っているファンド商品の価格が、停滞もしくは下落局面を迎えていたら、それは安く買える絶好のチャンスなのです。
そういう時期をみすみす見過ごして、価格が上がり始めてしまったら、損以外何物でもありません。
長期資産運用では始めるタイミングなんて見計らう必要はありません。
やろうと思ったら、今日からでも始めるのが最善なのです。
4.元本割れした…不安でしょうがないから辞めたい
ファンド商品の価格の下落に連動して、自分が積み立てた資産そのものが下がるように見えますが、その本質は積み立てたお金と引き換えに保有するファンドの一口あたりの値段が一時的に下がっているだけなのです。
あなたの積み立てたお金はどこにも行きません。
また、売却さえしなければ保有する口数が減るなんてこともありません。
長期資産運用において大事にすべきなのは、「保有するファンドの口数はコツコツ着実に増えている」という感覚であり、口の値段の変動に伴う表向きの資産評価額なんて実はどうでもいいことなのです。
こうした仕組みを理解せず、便宜的に示される資産評価額の増減に一喜一憂してしまう人が多いのです。
カモン!コロナショックの二番底!!
資産運用に出遅れた人が抱きがちな思考です。
コロナショックの時のような大暴落を再び!と期待し、底を打ってから始めようというわけです。
確かにそういう状況になった方が、出遅れた負い目を感じずに始められます。
また、この先積み立てる金額は一緒でも、それと引き換えに持つファンド商品の口数が断然多くなりますから、将来の資産爆増力も上がることでしょう。
でもね、大暴落がいつ来るかなんて誰にも分かりませんよ。
明日来るかもしれないけど、10年後かもしれない。
それを待っている間にも、あなたの「時間」という武器はどんどん失われていくことになります。
はっきり言って、昨日今日始める人が、ずっと前から続けている人に肩を並べようなんて無理な話です。
できることとしたら、その差が今以上に広がらないように今日からでも始め、堅実に続けて行くことなのです。
長期資産運用は、他人との勝負事ではありません。
いかがでしたでしょうか??
読んでいただいた方の中には、「そういう誤解持ってた!」という人もおられるのではないでしょうか。
長期資産運用において大事なことは、「それに回せるお金があるなら今日からでも始めて、難しいこと考えずにコツコツ長く積み立てを続けて行きましょう」ということになります。
一人でも多くの人が正しい知識を身に着け、長期資産運用を始め、一緒にやっていけたらとても嬉しく思います。
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